見事な死に方をしたお婆ちゃん。

つづき
お婆ちゃんはご飯を作ってもらえず、台所も部屋も別々で、祖のほうがお互いに楽で良かったんですが、家中を霊さんが支配して、おばあちゃんも、私も随分と恐い思いをしました。お婆ちゃんのところのいると霊さんが廊下をとるんですが、必ずわたしの方を見て、笑うんです。いつも数分間気絶してました。

嫁に死に水を取って欲しくないが口癖で、裏の山の斜面でたおれていたのをみつけたんが、私。用もないのに、薄暗いのに、なんだか急に行かなくっちゃアって思って山に行ったらお婆ちゃんを見付けて救急車が来るまで抱いていたのも私、入れ歯を外したのも私、亡くなったのは、次の日の私の、誕生日、自分の想う通りの死に方をした。見事でした。付き添いに選んでくれて有り難う役に立つって思って貰えて、光栄でした。
亡くなられた時、家族は家に全員で帰っていて、誰も死に目に会えませんでした。今からお婆ちゃんを迎えに行くので、家の掃除とお布団を引いてもらえる?って聞かれて良いよ〜!!ってこたえて、私は頑張った。真っ白い敷布に寝かされたお婆ちゃんに、よく意地を張りとうしたね〜!!って褒めてあげました。良いお婆ちゃんでもなかったけど、その生き方は筋が通っているように思えました。私もそんな生き方をするかも?・・・可哀想な人生。 マザー