基地の町

パパさんがねまた昨日も黙って消えて夜中に帰ってきた。
ちょっと、叱っときました。
『いい気になっとんじゃぁないよっ』
アハハ・・叱りながら悲しかったんよ。
何十回こんな叱り方をすれば良いのん?と思ってね。
娘から、良いじゃん!前向きにねってメールが来た。そうだね。私もそう思うよ〜!!

またまた、昔の話しだけれど・・・
昔、私の住んでる所は米軍基地のある所だった。
インターンとして勤めながら国家試験に向けて勉強をしてた。
美容院には基地に関係したお客さんが多くて、外国の人も大勢来てた。
田舎暮らしの娘が知るには刺激ありすぎな、暮らしのお姉さんも来てて、今でも時々思い出すにはそんなお姉さん達。

インターンって、わずかなお給料で見習いをさせてもらうシステムだから、小さなアパートを借りて食べていくにはちょっときつかったんだよね。
基地の米兵相手に暮しているお姉さんが、見かねてか、親切でか、自分の家の掃除をさせてくれた。
鍵を預かって9時から3時間の掃除。
部屋に入ったらね、もうねハイカラ?かっこいい?豪華?その全部を兼ね備えた素敵な空間。
胸がドキドキで大人の匂いとアメリカの匂いをかぎながら掃除して、千円。
有り難かったんよ。生き延びれたんよ。
ダイニングのテーブルの上にツナサンドが置いてあってその美味しさに感激した。世の中にこんな美味しい食べ物ってあるんだ〜?
それからコーラも初めての味。
松脂臭くて・・これがアメリカのジュース?
通りを歩くと米兵と彼女達が腕を繋いで歩いてる基地の町。

ある夜、ぼろアパートで勉強していると足音・・(; ̄ー ̄)...ン?
入り口のガラス戸を激しく叩いて『ギブミーべィビィー!』w*1wワオッ!!
酔った米兵がガラス戸を叩き続けて・・
隣のお兄さんを起そうと叫ぶ私・・・『助けてぇ〜〜!!』
ガチャーン!!ガラスが割れて血だらけの大きなこぶしが見えて・・・
大家さんが駆けつけてくれて、気を失った。
何も無い事にしなさいとの文書が来てそれでオシマイ・・・
何でも日本とアメリカのなんたら条約の関係で事件にはし難いって言うことだったみたい。
お隣のお兄さんはその時に限ってお泊り〜!!で留守だった。
世の中そんなもんだよ。弱い立場の人間はそういう目に合う。
今〜?、吼える・・そんなもん断固許さんッ!!       *マザー

*1: ̄ ̄0 ̄ ̄